この文書は、北上教育研究所の紀要にすでに載せている内容です。 この紀要では、「古舘」が筆者であることを載せているため、著作上の問題もないと思い、ホームページに載せています。 刊行物として、すでに公表されているので、内容等には、他に見せていけない内容はないものと考えられますが、もとの文書に挿入されている生徒の写真などは載せておりません。 平成18年に第37回岩手県中学校進路指導研究大会 北上大会(関連は、ここを!)、および、北上市の研究指定の学校公開が行われた1年次の内容となります。2年次(学校公開)と多少の違いがあり、載せるには恥ずかしいなと思うところもありますが。論理的、基礎研究となるかなと思います。「キャリア教育」に近づいているような、ないような内容です。 | ||
定領域名 教育課程一般 研究主題 「将来をたくましく生き抜く力を育て、自己実現を目指す進路指導の在り方」 学校名 北上市立南中学校(2005年度・紀要発行2006年3月) 執筆者 教諭 古舘 裕之 | ||
1 主題設定の理由 学習指導要領では、総則、教育課程編成の一般方針において、「生徒に生きる力をはぐくむことを目指し、地域や学校の実態及び生徒の心身の発達段階や特性等を十分考慮して、適切な教育課程を編成するものとする。」とされている。さらに、学校の教育活動を進めるにあたり、「自ら学び自ら考える力の育成を図るとともに、基礎的・基本的な内容の確実な定着を図り、個性を生かす教育の充実に努めなければならない。」と示されている。 これを受けて、特別活動の目標は「集団や社会の一員としてよりよい生活を築こうとする主体的、実践的な態度を育てるとともに、人間としての生き方について自覚を深め、自己を生かす能力を養う」こととしている。学級活動の内容(3)学業の生活の充実、将来の生き方と進路の適切な選択に関することでは、「学級を単位として、学級や学校の生活への適応を図るとともに、その充実と向上、生徒が当面する諸課題への対応および健全な生活態度の育成に資する活動を行うこと」として「進路適性の吟味と進路情報の活用、望ましい職業観・勤労観の形成、主体的な進路の選択と将来設計など」を挙げている*1。 中学校における「進路指導」は、生徒が高等学校に進学することや就職することを大前提にした出口指導のみの指導、すなわち「進路決定の指導」から、自らの将来を見据えた「生き方を考える指導」に移行してきた*2。本校でも職場体験を採り入れるなど、「生き方を考える進路指導」を行うよう努力してきた。しかし、現実の「進路指導」は、未だ出口指導が中心となっており、また、指導内容も各学年に任せっきりになっている。 このような実態をふまえ、中学校の進路指導では、特にも将来を見通した意図的、計画的、系統的な進路指導を工夫し、推進することが重要であると考える。そして、将来を見通した系統的な指導により、変化の激しい社会で、自らの将来を前向きに考え、自分の進路を切り開くたくましさのある生徒を育てることができると考え、上記課題を設定した。
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2 研究目的 各学年の発達段階や系統性を考慮し、将来を見通し、たくましく、生き抜く力を育て、自己実現を目指すことのできる進路指導の在り方を明らかにする。 | ||
3 研究仮説 教育課程、主に、特別活動「学級活動」の中で、系統的なカリキュラムの工夫・改善を図ることにより、将来をたくましく生き抜く力を持ち、自己実現を目指す生徒を育てることができるであろう。 | ||
4 基本的な考え方 (1) 将来をたくましく生き抜く力とは ア よりよい人間関係をつくる力 イ 自らの生き方を見つけだすたくましさ (2) 自己実現をめざす教育とは ア 生徒一人一人の勤労観、職業観を育てる教育
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5 研究の計画と方法 (1) 研究計画 ア 1年目(本年) 指導・支援計画の作成、実践 イ 2年目以降 指導・指導計画の見直し、実践、評価の工夫 | ||
6 研究の構想と実際 (1) 研究構想図 | ||
ア 進路指導全体計画の作成![]() | ||
イ 進路指導年間計画の作成![]() | ||
(2)
実践 ア 授業研究会 @ 9月13日(火) 2年E組 学級活動:進路指導「職業と適性」 A 10月 5日(水)3年A組 学級活動:進路指導「自分の適性と進路」 B 11月28日(月)1年C組 学級活動:進路指導「将来の設計と進路の計画」 | ||
イ 職場体験学習(2学年) @ 目的 ・自らの将来を考え、経験できる職場を自ら選択し、その仕事で責任を果たすことの大切さを学ぶ。また、社会で大切なマナー等を学習する。 A 実施要項 ・実施期間 11月9日(水)〜10日(木) ・実施場所 北上市内、近郊(金ヶ崎町)の事業所。 連続する2日間受け入れ可能な事業所や1日体験可能な事業所を2カ所体験することになり、全部で62カ所で体験学習を行った。(2年生の人数は男子98名女子82名計180名) ・主な体験施設等 総合体育館、消防署、生涯学習センター、さくらホール、保育園、幼稚園、レストラン、ホテル、デパート、スーパー、ガソリンスタンド、美容院、自動車販売等 | ||
7 成果と課題 (1) 成果 ア 自らの進路や生き方について考える機会が増えた。 イ 学校生活の様々な面で意欲的、主体的に活動する生徒が増えた。 (2) 課題 ア 個に応じた支援や評価をさらに工夫する必要がある。 イ 年間を見通した学習活動や様々な学力分析を工夫する必要がある。 (3) 来年度に向けて ア 職場体験学習を含め、年間指導計画を見直す必要がある。 イ 指導計画、支援計画、多様な評価等、個々の実態を分析しながら、系統的に指導できるよう、さらに工夫する必要がある | ||
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